Synaesthesia: The Strangest Thing

Synaesthesia: The Strangest Thing

Synaesthesia: The Strangest Thing

bbb: pp

単に共感覚の話やその歴史・理論にとどまらず、科学の方法論や実際に使った磁気共鳴装置の話、統計の話、精神にまつわる科学の話もつまっていて、楽しく読めた.
まえがきにも、著者氏が「ぼく自身がへぇ〜と思ったことやそれは知らなかった、ということ、もっと前に知ってたらなぁ、と思ったような事柄をちりばめてある.そういう本は実際に読んで楽しかったから」と書いていて、ほんとに総合的な内容になっている.
それで、私がへーと思ったことをメモしてみた.
p103 hypnopompic imagery, hypnagogic images 起きてる時や寝かけの時にみえる影像
p108 TMS :- transcranial magnetic stimulation = 磁気パルスを送ってニューロンを発火
p123 ニュートンは音階も七つ、虹の色も七つなことに感銘をうけて、色を音に変換するアルゴリズムを見つけようとした
p134 芭蕉ファインマン共感覚を持っていた?
問題の芭蕉の句: (元は何だろう)

As the bell tone fades,
Blossom scents take up the ringing,
Evening shade.

What luck!
The southern valley
Make snow fragrant.

p148 REST :- random episodic spontaneous thoughts = 心理学の実験で、コントロール群/状態の時の指示として、「何もしないで心をからっぽにして下さい」というとき、人によって色々なことを考えてしまうことを茶化して特別な名前をつけたもの(今は何か単調な、実験対象とかかわりがない頭の使い方をする作業をさせる)
p160 脳溝 sulci と脳回 gyri
p164 good and accompanying news = good and bad news (as they say in US government publications)
p200 phosphene = (seeing) patches of light 視野に見える光の斑点(見えるものは視野にあるのだから変な言い方だけど.私はこれがいつも見えてるんではないかと疑う)
p244 Blue Peter (番組?雑誌?) ...suggesting a theoretical alternative to the accounts so far given, an account that, to use a phrase often heard on Blue Peter, you can all try at home (その account というのは、心理学の実験で記憶を操作するのに成功した例がある、そのように、共感覚も後付で記憶を想起するように、学習できないだろうか、読者もやってみられたい、というもの)

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最低9は新しいことを覚えた.最後のパラグラフ、好い;

The most important thing for me is that you have enjoyed this book. I hope this has been the case. Thanks for reading.

こんな本を書きたい、と思った.