Trials, Triumphs & Trivialities #175: Skinner Boxes & Socializer Gameplay

スキナー箱とソーシャライザー型のゲームプレイ

  • スキナー箱とは
    • 心理学者 B.G. Skinnner の研究に由来
    • オペラント条件付けのための箱
    • 中に入れられた生き物が操作(operate)できるレバーやスイッチがあり、操作すると食べ物や水が出てくる
    • 報酬があれば行動が繰りかえされるようになる(強化)
  • 過去に書いた記事: The Psychology of Rewards
  • 達成感にもとづいたゲームはスキナー箱である
    • 行動に対して経験値・スキル・お金などによって報酬を与えることになるから
      • Worlds of Warcraft は「完璧なスキナー箱」といわれている
  • スキナー箱的なゲームについての疑問点
    • 意図的か
    • 道徳的なことか、よいのか悪いのか
    • そうしたほうがよいのか、避けるべきか
  • よいことか悪いことかについて少し
    • 私たちの脳がそうした行動/報酬システムを楽しいと感じるようにできている; そんなに悪いことではない
    • 依存症の原因になるのだったら、問題である
  • ゲームデザインの観点から
    • 達成感に基づくゲームは多少なりともスキナー箱の変形版であり、理解さるるべきゲームデザインの一要素である、と主張したい
    • スキナー箱のようなオンラインゲームは「達成感に基づくゲーム」と理解されている
    • それだけでなく、長時間を要するゲームは全てスキナー箱の変形版である、と思う
      • Skotos の Castle Marrach のようなソーシャルなゲーム
        • プレイヤー間のインタラクションを重視する; プレイヤーの経験はそれぞれ違い、求めるものも違う
        • 一般の達成ゲームよりは自由度が高いがやはり一種のスキナー箱
        • 同じ心理的基盤をもたないとは言えない
          • ソーシャライザーは人と会い、お話の筋を追うのを期待してゲームをする
        • つまり、ソーシャルなゲームも、予期していた強化(他のプレイヤー、ストーリー)がなければ楽しみが薄れる可能性がある; 達成型のゲームと同じように
  • たいした新観点ではないかもしれない
    • 人々が求めるものを与えよ、というのは当たり前
    • だがソーシャライズ重視のゲームでは達成型のゲームに比べて行動/報酬システムという観点が欠けているようだ
      • ゲームプレイの最初の数分に求める経験(人と出会うなど)ができるか
      • 正しいオペラントが強化されているか
  • モンスターの出現頻度やゲーム内通貨の経済と同じくらい研究対象になってしかるべき
  • 心理学だけでなくほかの問題もオンラインゲームデザインにはからんでいる