A cognitive analysis of tagging
認知的な立場からタグを分析する - タグがポピュラーなのは認知のコストが低いから
- 難しかった
- 直感的にはタグを付けるのは簡単
- 認知的プロセスを理解するのに時間がかかった
- 人がどのようにタグをつけるかの観察及び認知心理学・人類学の分野の研究をもとに考えた
- とりあげるのは flickr や del.icio.us スタイルのタグ付け; 一つのアイテムを複数の単語と関連付ける
- アウトプットや、再度アイテムを見つけるところは扱っていない
- ここで紹介している認知プロセスはその道の人からみれば単純化されている
- 問題設定: タグをつけるプロセスが何故簡単で楽しいものであるかを、認知レベルで説明すること
- Rashmi's theory of tagging
- 分類は2段階で起こる
- 第1ステージ: 関連分野の活性化
- まず、対象アイテムと関連分野の類似性を計算する
- 認知心理学の分野で、意味的に似た関連概念が脳内で活性化されることがわかっている
- フィルタリングはまだされていない; タグをつけるとは、即ちこれらの関連アイテムを書き下すこと
- 第2ステージ: 意思決定
- どれに対象アイテムを分類するかを決定する; 類似性を計算することで行う
- Shepard-Luce (ppt)関数によってどのように意思決定するかが説明されている
- 分類するのは赤ちゃんや鳩もやっている、簡単なプロセス
- 認知的には、私たちはすでに分類を決める能力をそなえている; それなのに、(とくにデジタルの世界で)分類するのが難しいのはなぜか - eメールをフォルダに入れる、ブックマークを分類する、など
- ポスト活性化分析による麻痺 post-activation analysis paralysis
- デジタル世界に存在するものについて、文化的に広く合意された意味づけ分類づけがない
- (タグをつけることによって、日々変遷するデジタルライフについて私たちの文化的な知識を伝達していると言える)
- デジタル世界では、将来また見つけやすいように分類しなければならない
- 上記の問題と合わせると、二つの基準があることになり、分類プロセスを複雑にする
- 自分の分類方法全体を気にしなければいけない
- アンバランスでないか、一つのカテゴリーにたくさんアイテムがあり過ぎないか、など
- 非デジタル世界ではその場その場で分類していればよい; 犬は犬、さらに詳しく犬を知るようになれば脳が勝手に細かい分類をしてくれる - テリア、ダックスフントなど
- デジタルなアイテムを再度分類しなおすチャンスは(ほとんど)ない; コストがかかる
- ユーザーインターフェースの問題
- Gmail はアーカイブとタグ付けを分けたのが秀逸
- つまり、関連概念が活性化された後に一つに分類しようと分析することはコストがかかる
- タグ付けはこの最終的な分類の意思決定の必要をなくしてくれる
- まだ問題はあるが; どのタグにするか、発見可能性を高める方法
- タグ付けについてもう一つよいこと: ただちに自分自身、そしてソーシャルにフィードバックがあること
- 自分が何に興味をもっているか、他の人がどう見ているか; より楽しいプロセスになる
- つまり、タグ付けは既存の認知プロセスを、コストをかけることなく利用していることになる
- さらにすべきなのは、その場その場で行ったタグ付けの判断について賢い総括的な分析をし、効率的・確実な発見可能性をもたせること